クレジットカード現金化は違法?現金化業者が逮捕された理由とは?
2019年11月22日
過去にクレジットカード現金化を行っていた現金化業者が逮捕された事例を元に、逮捕理由や現金化の違法性について詳しく解説して参ります。
「クレジットカード現金化は違法なサービスなのか?」
と疑問をお持ちの方は、是非とも参考にしてください。
現金化業者が逮捕された事例

実は過去に、クレジットカード現金化を行っていた現金化業者が逮捕されるという事例があります。
カード現金化、出資法違反容疑で初摘発 警視庁
2011/8/5付
日経新聞「カード現金化、出資法違反容疑で初摘発 警視庁」より引用
クレジットカードのショッピング枠を現金化する方法で事実上のヤミ金融を営んだとして、警視庁生活経済課は5日、東京都台東区の貴金属販売会社「インフィニティ」の元代表で飲食店経営、橋本幸治容疑者(41)=板橋区仲宿=を出資法違反(高金利、脱法行為)の疑いで逮捕した。カードの現金化業者を同法違反で逮捕するのは全国初。
現金化を巡っては、多重債務者らが事実上、高金利で金を借りているとして問題化。ただ、通常の商取引を偽装しているため摘発が進んでいなかった。
橋本容疑者は融資を求める客に1個30~120円のおもちゃのネックレスなどを宅配方式でクレジットカードを使って数千円~百数十万円の高額で購入させた上、カード会社から入金される代金の一部を差し引き、残りの金を客にキャッシュバックする方式で、カードのショッピング枠を現金化していた。
(中略)
逮捕容疑は2010年3月上旬から11年1月中旬ごろまでの間、千葉県浦安市の男性会社員(49)ら4人にクレジットカードでプラスチック製のネックレスなど360円相当の商品を約415万円で購入させた上、カード会社から入金される代金のうち約346万円を4人にキャッシュバックし、差額約69万円を実質的な利息として受け取った疑い。利息は法定の10.96~22.95倍に当たるという。
橋本容疑者は06年7月から11年3月までの間、全国の顧客約750人に同様の手口で金を貸し付け、約8000万円の利益を得たとみられる。
カード現金化、容疑の10人逮捕 手数料数億円受領か
2012/7/19付日本経済新聞 電子版
クレジットカードのショッピング枠で購入させた商品を現金化する手法で、実質的に違法な高金利で貸し付けをしたとして、警視庁生活経済課が30代の男ら計10人を出資法違反(高金利)容疑で逮捕したことが18日、捜査関係者への取材で分かった。同庁が現金化業者を摘発するのは昨年8月に続き2例目。
日経新聞「カード現金化、容疑の10人逮捕 手数料数億円受領か」
高金利容疑で6人逮捕 「カード現金化」手口使う
2013/5/10付日経新聞「高金利容疑で6人逮捕 「カード現金化」手口使う」
アダルトサイトを運営して高額な料金を請求し、支払えない利用者には高金利で現金を貸し付けたとして、埼玉県警は10日までに、東京都荒川区荒川7、無職、藤原秀俊容疑者(34)ら男6人を出資法違反の疑いで逮捕した。
県警によると、藤原容疑者らは、利用者にクレジットカードで価値のない物を高額で購入させ、購入代金の一部をキャッシュバックする「カード現金化」と呼ばれる手口を用いていた。藤原容疑者は「商品売買で違法性はない」と容疑を否認しているという。
上記3件の事例は、全て「出資法違反」の疑いによる逮捕です。
出資法とは、金銭を貸し付ける際の金利上限を年利20%までと定めた法律です。
法定金利を上回る利息で貸付を行った際には、出資法違反となり、5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が課せられます。
クレジットカード現金化は貸付ではない、というのが現在の認識ですが、上記の3例は正規の商取引の手順を踏んでいなかったため、貸付に値すると判断されました。
それでは次に、より詳しく逮捕された理由を解説して参ります。
現金化業者が逮捕された理由とは?
現金化業者が逮捕された理由は、上記の通り「出資法違反」の容疑によるものです。
ただ本来は商品の売買であるクレジットカード現金化が、出資法違反と見なされたのには理由があります。
簡単に挙げると、以下の通りです。
●利用者は送られてくるまで商品の内容を知らなかった
●キャッシュバックされる金額が、商品の元の価格を大きく超えていた
●利用者のクレジットカードを現金化業者が勝手に決済していた
●商品の売買を装い、実際には商品が送られない
利用者が購入する商品の内容を知らないなど、全て正規の商取引ではありえないものばかりです。
以上のような杜撰な取引を行っていた現金化業者は全て、出資法違反の疑いで逮捕されることになったのです。
クレジットカード現金化は違法なのか?

以上の事柄を鑑みると、
「クレジットカード現金化は違法なのか?」
と考える方もいらっしゃるでしょう。
過去に現金化業者が逮捕された事例があるのは、紛れもない事実です。
ただ逮捕された現金化業者は皆、いい加減な取引を行っていた現金化業者であるということを理解しておきましょう。
●利用者に商品を発送しない
●利用者からクレジットカードを預かって、決済を行う
など、普通の現金化業者ではありえません。
現在でもクレジットカード現金化が盛んに行われていることを鑑みると、クレジットカード現金化はきちんとした商取引の手順を踏めば、違法にはならないと言えます。
違法ではないがクレジットカード会社は禁止している
正規の商取引を行うクレジットカード現金化は違法ではありません。
しかしながらクレジットカード現金化はカード会社の利用規約に反する行為であることは理解しておきましょう。
10.会員は、現金を取得することを目的として商品・権利の購入または役務の提供などにカードのショッピング枠、ショッピング残高枠(第19条第2項に
JCBカードの利用規約より引用
定めるものをいう。)を利用すること(以下「ショッピング枠現金化」という。)はできません。なお、ショッピング枠現金化には以下の方式
等がありますが、現金を取得することを目的とするショッピング利用である限り、方式のいかんにかかわらず、禁止の対象となります。
もしもクレジットカード会社に現金化が行為がバレてしまうと、ペナルティが課せられてしまいます。
また過去に現金化業者に逮捕者が出たこともあり、クレジットカード現金化はグレーゾーンなサービスであるというのが一般的な見解です。
そのためクレジットカード現金化を利用することは家族や職場の方に知られないようにしましょう。
社会的信用を失ってしまうことにも繋がりかねません。
クレジットカード現金化を利用した人が逮捕された事例はない
クレジットカード現金化は法的にはグレーなサービスではありますが、これまでに現金化を利用した人が逮捕された事例はありません。
「クレジットカード現金化をすると、カード会社に詐欺罪や横領罪で訴えられる」
という意見はありますが、実際にそれらの罪で起訴された方は存在しませんので安心してください。
まとめ
過去に現金化業者が逮捕されたというのは、残念ながら事実です。
ただ逮捕された現金化業者は、杜撰でいい加減な取引を行っていた悪徳現金化業者であり、クレジットカード現金化自体が違法と見なされたわけではありません。
またクレジットカード現金化を利用した人が逮捕されたという事例はないため、現金化サービスは優良業者を利用すれば安心してお金を手にすることが可能と言えます。
逮捕されるような悪徳現金化業者を利用しないためにも、
●利用者が購入する商品を選ぶことができる
●実際に商品が送られてくる
●利用者が自分自身で、クレジットカード決済を行う
●手数料など、明朗に教えてくれる
といったように、きちんとした商取引を行っている現金化業者を利用するようにしましょう。